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入澤孝之 一皿入魂

入澤孝之 一皿入魂

フレンチを支える名脇役

フレンチといえば、やはりソース!!

そのソースは、出汁が基本となります。

本日はエキリーブレの看板メニュー「牛フィレ肉のロッシーニ」をはじめ

すべての肉料理のソースのベース、フォンドヴォ―をご紹介します。

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フォンドヴォーとは「仔牛の出汁」ですが、仔牛の骨や筋肉を焼き、香味野菜を加えて、

なんと仕込みに丸3日ほど・・・

とても手間と時間がかかる出汁です。その為現在は自家製でフォンドヴォを仕込むお店は非常に少なくなっていると思います。

お肉で作る出汁には2種類あり

フォンドヴォのように長時間煮込んで仕上げる「フォン」と

ジュドブッフのように短時間(4~5時間)で仕上げる「ジュ」があります。

「ジュ」とは直訳すると「ジュース」、要するに牛肉の焼き汁といえばわかりやすいかもしれません。

フォンドヴォは骨を長時間煮込む事で、うまみだけでなくゼラチン質が解け出てコクや奥行きがでます。

ジュは、牛筋と香味野菜のみで仕上げる、うまみが強く軽い仕上がりなのが「ジュ」となります。

お互いに長所と短所があります。

フォンは少し重さを感じますし、ジュはうまみはあるが奥行やコクが足りないように思います。

 

現代社会は肉体労働が減り、パソコンや機械化から食に対しも低カロリーでヘルシーな食が主流です。

この流れはフレンチにおいても同様で、最近はバターや生クリームを全く使用しないレストランや

フォンは使わず、ジュのみでソースを仕上げるレストランも増えてきました。

当店は、フォンとジュを季節に応じて配合を変えて、ブレンドして使用します。

例えば、冬は寒いのでフォンの割合を増やしてコクのある出汁を使用しソースに仕上げ、夏はジュの割合を増やして

あっさりと軽めに仕上げます。

 

私自身は、一皿・コース全体のバランスが非常に重要だと思っています。

ですので、時代遅れといわれてもフォンは一生作り続けます。

これは一種の伝統の継承・フレンチの基本中の基本だからです。

フォン作りには、フレンチの基本的技術がたくさん盛り込まれます。

時代と共に変わりゆくものと変えてはいけないもの・・・

現代フレンチの基礎、とても大切で愛おしいものです。

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写真を見るとどのくらい煮込んだかがわかると思います。

上の写真は丸3日煮込んだ状態です。

更に裏ごしして、半量まで煮詰めてフォンドヴォの完成です。

冷やすとプルンプルンに固まります、しっかりとゼラチン質が解け出ている証です。

約20ℓで仕込み始めた量が仕上がりでは2ℓ程度に凝縮されます。

この手間暇惜しまず作る出汁から何十種類ものフレンチソースが作られていきます。

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当店のスペシャリテ「牛フィレ肉のロッシーニ」

に使用するソースマデール。

たっぷりのマデラワイン・ルビーポルト・赤ワイン

そしてフォンドヴォとトリュフ・・・

 

 

 

一皿が作られる背景はあまり知らなくても良い事かもしれませんが、

知るともっと味わい深く召し上がれるかもしれません。